有名で人気の某テーマに実装された「有料記事」機能、そして即座に某有名テーマのフリークが「特定商取引法」の観点から、身バレしたくなかったらやめておいた方が的な情報が流れるという..なんか私からしたらちょっとアレな感じがしたので、改めて特定商取引法について調べてみました。
本ページの作者は法律家でも、法務に携わる立場の人間でもありませんので、内容はあくまでも個人的な見解の域を超えないことを予めお断りしておきます
特定商取引法にまつわる情報をいくら集めても、事前開示の必要性について結論として出てくるのが「業」としているかどうかということ。
この「業」の定義については以下のように「特定商取引法ガイド」のリンクから開けるPDFには書かれています。
電子掲示板等において単に自己が所有する物品を廉価で譲渡する旨表示するのみである等反復継続性が認められない広告をした者は法第2条第2項にいう「販売業者」に該当しないが、営利の意思をもって反復継続して取引を行う意思が広告より客観的に認められる限りにおいては、当該広告をした者は法人であるかを問わず「販売業者」に該当する。
また、インターネット・オークションにおける出品者が「販売業者」に該当するかどうかの考え方については、別添1「インターネット・オークションにおける『販売業者』に係るガイドライン」を参照されたい。
なんともややこしい限りですね。また、目安として、一定期間にいくつ位の商品を出品してというのが書かれていたりもして、やっぱりピンとはきませんね。
ただ、この文章の赤字部分をよくよく読み込むと、「客観的に認められる限りにおいて」と濁してあり、複数のだれが見ても「業」でしょ!と判断できた場合についてはと最後の最後にはしごを外している感じがします。
総合的に解釈すれば、「何か紛争やトラブルになってどうにもならなかった時に、問い合わせる先がない」というのが問題なので、そうならないように措置を講じてくれという法律なのでしょう。
特商法に関する表記については、有名なnoteではこちらのページのように記載されていますし、作品販売をするBoothでもこちらのページのように記載されています。
どちらもそのサービスがコンテンツの著作権や所有権を持つわけではなく、ユーザー自身が持つことになっていて、サービス自体は場を提供しているだけと規約にも明記してあり、ユーザー間のごたごたに関してはユーザー同士で行うこととなっていますから、特商法の表記についても個人ということになります。
が、この表記には例外があって、先ほどの「業」に当たらない場合については、恐らく個人情報保護の観点から、事前にすべてを開示する義務はなく、必要な場合には開示するという方法を取ることもできるようなので、どちらのサービスもそのように案内されています(noteの方法は、申請制度・情報提供の流れに沿って、一旦noteの方で開示請求を受け取るようになっているようです)。
このことから総合して考えると、トラブルが収集できなくなるから大変になるわけで、以下のようなことをきちんと行えば、販売者と消費者とで特商法上云々で争うことはますないと思います。(過去にどんな行政処分があったのかはこちらのページのリンクから見れます-総じて悪徳業者っぽい..)
- 規約を用意して、仕様や用途、購入前~購入後のことなど、できる限りトラブルにならないように明確にしておく(何か起こったら都度見直して、公開や改定をした日付を明示しておく)
- 規約等を確認した旨チェックを入れると購入できるようにしておく
- 何等かの形で購入後の問い合わせができ、問い合わせが来たら真摯に対応する
とどのつまり、購入した方が不信感を持たないように説明し、確実に納得してから購入してもらうことが大事なんですね。
ただ1点気を付けるべきは、冒頭でも書いた通り、有料記事(一部を有料にする場合も含む)を個人のサイトで販売する場合。サービス内容から考えると、これは何かを売り切るのではなく、有料部分へアクセスするための永久パスポートを提供しているわけで、期間や効力・免責事項などに明記がなければトラブルになる可能性が高いということです。
さらに、安易に有料化した部分が購入者の意に沿わない(満足しない)場合には、騙されたと感じる方もいるかもしれません。
そして、閲覧権を購入したユーザーがいつそれにアクセスするか分かりません。極端な話をすれば、サーバーがダウンして閲覧できなくなったとしても、販売者側に責任が発生するということです。
これらさまざまな場合にきちんと問い合わせなどに応じていればいいですが、そうでなかった場合はトラブルになること間違いありません。
従って、有料記事を販売する(特に個人で運営するサイト)場合には、リスクについてよくよく考えてから公開&販売しないととんでもないことになるかも知れませんので、よく考えた方がよいでしょう。
また、有料記事機能を持つ某テーマの導入案内ページや規約には、noteやBoothと同様、機能を提供するだけであって、内容や個人間のごたごたについては感知しない旨が明記されていますので、そのあたりもよく読んでから使われることをおすすめします。
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