正常に稼働しているWordPressサイトで、そもそもこの項目が管理画面から変更できるというのがどうかと個人的には思うものの、それは置いといて...。
WordPressでは、管理画面の設定から、トップページのURLをサイト外のページにするなどを目的とした「サイトアドレス」と、WordPressを動作させるためのURLを指定する「WordPress アドレス」の変更ができるようになっています。
恐らくこの部分を変更するのは、以下のようなケースでしょう。
- WordPressの階層を変える(/wpをなしで稼働させるなど)
- 非SS通信のサイトをSSL通信に変える(http://→https://への変更)
- ドメイン変更を伴うサイトの引っ越しや分離などで変更する
そして以下のように誤って変更してしまって、サイトが表示できなかったり、管理画面へログインできなくなってしまったりすることが考えられます。
- URLの末尾に「/」をつけてしまった
- 間違ったURLを指定してしまった
対して、結構な頻度でWordPressの基本情報が入った「wp-config.php」へコード追記して回避する方法が紹介されていますが、これは一時避難的な方法で根本解決にはなりません。
今回は、WordPressの「WordPressアドレス」や「サイトアドレス」を変更してしまって不具合が発生したサイトをきちんと復旧する方法を紹介します。
なお、本ページで行う復旧には、以下の環境やスキルが必要です。
- お使いのレンタルサーバーでデータベースへの接続、操作ができる
- レンタルサーバーのファイルマネージャー、または、FTPでのファイル転送ができる
WordPressアドレス、サイトアドレスの復旧方法
サイトのデータが保存されているデータベースへ接続する
WordPressの情報のほとんどはデータベースというデータ格納庫に保存されていますので、そちらへ接続することが必要です。
レンタルサーバーへログインしたら、phpMyAdminというツールが用意されているかを確認します(サーバーによってはデータベース操作などとなっているかもしれません)。
用意されているようでしたら、クリックしてデータベースを開きます。
データベースへ接続できたら、サイトと紐づいているデータベースをクリックします。
環境やサイトの収容状況によりサイトと紐づいているデータベースがわからなかったり、データベースへのログインができなかったりしますから、以下の項を確認して開いてください。
サイトがどのデータベースと連携しているかがわからないときは
サーバーのファイルマネージャーまたは、FTPクライアントツールでサーバーへ接続し、該当サイトの階層(index.phpなどがある場所)にある「wp-config.php」をパソコンへダウンロードします。
このファイルは非常に重要ですので、誤って変更などして重複トラブルにならないよう、ファイルマネージャーで直接開くよりは、一旦FTPでパソコンへダウンロードすることをおすすめします。
ダウンロードした「wp-config.php」を開きます。
define( 'DB_NAME', '〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇' );
ファイル中にある上記コードの「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇」の部分がサイトと紐づいているデータベース名です。
データベースへのログイン情報が必要なときは
サーバーのファイルマネージャーまたは、FTPクライアントツールでサーバーへ接続し、該当サイトの階層(index.phpなどがある場所)にある「wp-config.php」をパソコンへダウンロードします。
このファイルは非常に重要ですので、誤って変更などして重複トラブルにならないよう、ファイルマネージャーで直接開くよりは、一旦FTPでパソコンへダウンロードすることをおすすめします。
phpMyAdminを開こうとすると、以下のような情報を求められることがありますので、「wp-config.php」から必要に応じて〇〇〇の部分をコピーして開いてください。
データベース名
define( 'DB_NAME', '〇〇〇' );
ユーザー名
define( 'DB_USER', '〇〇〇' );
パスワード
define( 'DB_PASSWORD', '〇〇〇' );
ホスト名
define( 'DB_HOST', '〇〇〇' );
データベースのデータを修正する
サイトと紐づくデータベースを開くと、右画面にずらっと一覧が表示されます(テーブルの一覧といいます)。
その中から以下の行の「編集」をクリックします(〇〇はサイトによって異なります 例wp)。
〇〇_options
画面がoptionsテーブル内の一覧に代わりますので、WordPressアドレスである「siteurl」とサイトアドレスである「home」をそれぞれ正しいものへ変更すれば終了です。
- WordPressアドレス、サイトアドレスとも、最後に「/(スラッシュ)」は付けないでください。
- 誤って別のサイトの情報を変更してしまうことがないよう、変更する前に、間違えて変更したURLに間違いがないかを確認してください。
ここまでが稼働していたサイトで誤ってURL変更してしまった場合の基本的な修復方法になります。
修正できる環境が整っていれば、ここまでの説明で比較的簡単に解消できるトラブルですので、「ああ、もうサイトを作り直すしかないか..」とあきらめる前に大切なサイトの復旧にチャレンジしてみてください。
サイトの移転をしようとして失敗した場合や、サーバー内の階層を変更しようとして失敗した場合には、それぞれの措置に応じて他の箇所を変更しなければならないことがありますのでご注意ください。
ここまで紹介した方法での修復が難しい方、それ以外の理由でサイトが壊れてしまっている方向けに、修復のお手伝いをさせていただいております。詳しくはこちら(ココナラのページです)をご覧ください。